第0話 : そして出会ってしまった…




目次

0:自己紹介 1:出会った二人
2:魚釣りとコボルト2匹 3:森の中のゴブリン
4:ヴァーリントの街 〜GMの独り言〜



今作登場人物

@サー・マリウス・カーライル[ファイター/ライダー]
Aシルヴォド・ハンマー[グラップラー/レンジャー]



0:自己紹介


プレイヤーA:…シナリオ、残り5秒で作ってや。

GM:ん、できた。(笑)

プレイヤーB:じゃ、はじめ!

GM:始めます!では、ソードワールド2.0TRPG、第0話を始めます!題名は…考えてないです。

プレイヤーB:それが題名。

プレイヤーA:今までの大半がそうやん。(笑)

GM:…じゃ、『そして出会ってしまった…』で。

プレイヤーA:出会ってはいけない二人が…。

プレイヤーB:出会ってしまった…。

GM:そういうことで。(笑)じゃ、自己紹介してください。

プレイヤーA:先いく?…って、名前書いてないやん。(笑)

プレイヤーB:あ。(笑)先どうぞ。

プレイヤーA:そうする。(笑)名前はシルヴォルド=ハンマーです。30歳のリルドラケンのグラップラー、拳闘士です。

GM:はい、何ができんの?

プレイヤーA(以下 シルヴォルド):え、殴る。

GM:他には?

シルヴォルド:えっと…壊す。

GM:潰し壊しの専門家らしい。(笑)

シルヴォルド:あ、経歴が…過去に叔父に『裏切られた』ことがあり、その際親父が殺され、俺自身も殺されかけたのでその時に『臨死体験』をしました。そのため、『家族に同姓がいません』。

GM:妹とかはいるかもしれんねんや。

シルヴォルド:そだな、姉と妹、あと母親がいることにしよう。あとできることは…尻尾でも殴れるけど、拳のが強いから基本手で殴る。

GM:尻尾は奥の手、と。右、左、真ん中で攻撃できんねんな。

シルヴォルド:そうやな。ま、こんなこんで。

GM:はい、じゃあお次の人。

プレイヤーB:え〜、サー・マリウス・カーライルです。マリウス卿とお呼びください。

GM:サーとか付いてるし!(笑)

プレイヤーB(以下 マリウス):年齢は17歳、父は没落した貴族です。冒険者稼業ではありますが、元は名だたる大貴族でした。なのでマリウス卿と…。

シルヴォルド:(唐突に)マリ公。

GM:マリ公ー!?(笑)

マリウス:性格は名誉重視、紳士です。

GM:ほんまやな?(笑)

マリウス:はい。だからマリウス卿とお呼び…。

シルヴォルド:マリ公〜♪

マリウス:……うりゃぁぁー!(ばきっ)

シルヴォルド:ぐっはぁぁー!(笑)

マリウス:こぉの下賤の者が!拳闘士上がりの奴隷め!(笑)

シルヴォルド:くっ、人間如きが…!(笑)

GM:別に拳闘士=奴隷ちゃうしな!(笑)

マリウス:あ、そうなんや。(笑)あと愛馬が…。

GM:え、初期では買えんやろ?

マリウス:いや、おるよ!俺のじゃないけどおるんや!(笑)

シルヴォルド:没落した時に借金のカタに持ってかれてんやろ。(笑)

マリウス:それはそうやけど…でも今も愛馬います!レンタルやけど。(笑)じゃあ名前は…トヨペットで。

シルヴォルド:トヨタなんや。(笑)



1:出会った二人


GM:ん〜、どうしような…街の外で出会うか、中で出会うか…。

シルヴォルド:外でいいんじゃない?

マリウス:じゃあ俺がパッカラパッカラと馬を走らせていると…。

GM:あ、じゃあマリウスの今回のお仕事はアレね、馬を別の街に運んでっていう内容。

マリウス:これは俺のやー!!俺の馬なんやぁー!!

雇い主(GM):「それまではアンタ、乗ってくれていから。依頼料代わりにレンタル料タダでいいから!」

マリウス:「そうか…じゃあ、はい」

雇い主(GM):「じゃ、大事な馬やからちゃんと届けてや?」

マリウス:「…あれ?それ…俺、得してねぇんじゃね?」

シルヴォルド:確かに。(笑)

GM:いや、ちゃんと報酬も出るから。(笑)

マリウス:そっか、じゃあいいや。(笑)で、走らせてて…「む!あそこにいるのはゴブリンだな?!いざ!!」グッサー!

シルヴォルド:こっちか!(汗)「ふん!」(白羽取り)「…ふぅ、危ないじゃないか…」

マリウス:「あ…ゴブリンじゃないのか…すまない、ゴブリンのように醜かったので…」

シルヴォルド:「…馬って、足折ったら二度と使い物にならないよなぁ?」尻尾がピコリと動く。(笑)

マリウス:あぁ?!(笑)

GM:高いで〜、馬。6000Gくらいする。(笑)

シルヴォルド:払うの俺じゃないし。(笑)

マリウス:何て奴。(笑)「すまない、てっきりリザードマンが街を襲撃しようとしているのかと…」

シルヴォルド:「いやいやいや…襲撃するのは合ってるんだが…」

マリウス:「いぃー?!」(笑)

GM:あ、ここらで一回世界の説明をした方がいいかな?

PC2:してください、全く知りません。

GM:じゃ、ルールブックを読もうか。


この世界の名前は“ラクシア”。
3本の剣が作りし世界、ラクシア。この世界には魔法が存在する。
人間以外の種族が共に生活し、数多の怪物や幻獣が明確な危険として世界を闊歩している。
そんな世界を、君達には旅をしてもらうこととなる。

簡単な歴史を言うと、約300年前に世界は“大破局”(ディアボリック・トライアンフ)という世界規模の大きな戦争があった。
その詳しくは、蛮族(バルバロス)達、禍々しい亜人種達の大進行のことだ。
これによって文明は破壊され、国家がバラバラとなり、世界は蛮族によって征服されるかに思われた。
事実、蛮族の完全勝利は目前だったと言ってもいいだろう…。
だが、英雄達の活躍により蛮族達の王は倒され、大進行は終結を迎える。


マリウス:それは私のひぃひぃひぃお爺さんです。

GM:言うのは勝手や。(笑)


絶対的指導者を失った蛮族達は統制が取れなくなり、決定的な勝利を得ることができなかったのだ。
とはいえ、世界の国々も壊滅的な打撃を受け、文明が大きく後退してしまった。
しかも、蛮族やその他の怪物が闊歩する危険な状態になってしまったのだ。


GM:ま、こんな感じです。

シルヴォルド:はいはい。

GM:んで君らの目的っていうのは、それぞれあるんやろうけど…大きな目的っていうのは冒険者になることで、滅びた文明の遺産から財宝や失われた知識を見つけ出したり、或いは襲い来る蛮族と戦い多くの経験を積んで、伝説に謳われる英雄や勇者となっていくことになります。時には困っている人を助けたり、誰かと恋に落ちることもあれば、死に別れをすることもあるでしょう。ま、そういうわけです。

マリウス:はい…ちなみに、御家再興には、どのくらいお金が必要なんでしょうか?

GM:規模にもよるけど…。

マリウス:そら、城やで!

シルヴォルド:庭付き一軒家、犬付き。(笑)

GM:一国一城の主!(笑)

マリウス:それさえも奪われたんかい!(笑)違う違う!

GM:え〜っと、このゲームには『名誉点』っていうのがあって、その名誉点を溜めれば溜めるほど世界で有名になっていけんねん。称号を得たりもできるし…それを溜めれば、それこそ一国一城の王になることもできる。

マリウス:ん〜、なるほど。よし、それを溜めていくか。

シルヴォルド:俺は世界一の拳闘士になりたいっていう野望がある。

GM:それも同じくですね、名誉点溜めてください。

マリウス:「よし、我が親衛隊長に任命してやろう!」

シルヴォルド:(頭を下げて)「謹んで御辞退させて頂きます」

GM:断られてますやん!(笑)

マリウス:「い、今はこんなんやけどな?!将来的にはな?!」(涙)

シルヴォルド:「分かった分かった…じゃ、まずは一緒に拳と剣で伸し上がっていこう!」

マリウス:「そうやな!」

マリウス&シルヴォルド:ガシッ!と熱い握手を交わす)

GM:で、今二人は何してるん?

マリウス:馬運んでる。

シルヴォルド:俺は親父を殺した叔父を探して旅してる。

マリウス:そんで、リザードマンと思って襲い掛かったら…。

シルヴォルド:白羽取りした。

マリウス:そして芽生える友情。

GM:はい、じゃあ襲い掛かったら何故か友情か芽生えた、と。(笑)んで、知り合ってしまってんな?

シルヴォルド:知り合ってしまったなぁ。

マリウス:そして時は動きだす!

GM:ザ・ワールド!(笑)じゃあ意気投合して、一緒に旅することになったんかな?

シルヴォルド:まぁ、そうかな?

マリウス:ただ俺、文無しやから。

シルヴォルド:まぁ俺も装備揃えて、あるとは言いがたいけど…。

マリウス:俺、20Gやで?

シルヴォルド:20G?!(笑)

GM:ちなみに、宿屋で一泊したら10Gやで。

マリウス:二泊したら終わる!!(笑)

シルヴォルド:急いで仕事して稼がんと!(笑)

マリウス:そうやな!…とりあえずは馬を届けやんと。

シルヴォルド:だな、そうしよう。

マリウス:どこに行けばいいん?

シルヴォルド:馬で走っていく横を四足歩行で追いかけよう。(笑)

マリウス:えぇ?!…やっぱコイツ、ケダモノか。(笑)

GM:今君らは“自由都市連盟”っていうところにいんねん。小さいけど色んな街がたくさんあるっていう所。

マリウス:まずはここからやな…。

シルヴォルド:最初の犠牲者か…。

GM:犠牲者言うな!(笑)都市国家郡の同盟国やねん。6つの都市国家からなり、蛮族の攻撃に対抗する形で結束されている。ついでやから、ちょっと“自由都市連盟”について説明するな。


“自由都市連盟”

ザルツ地方南部にある、都市国家の同盟。
大体人口は3千、1万、6千、7千、5千、9千人くらいの中規模の都市の集まり。
しかし、近年は蛮族という共通の敵の襲撃が少なくなったこともあり、各都市のエゴが目立つようになった。
そのため、同盟間の関係がギクシャクし始めています。
特に攻撃拠点として集中しているヴァーリントという街に富も集中することが、不満の原因となっているようだ。


GM:ってことで、今君らはそのヴァーリントを目指してるわけや。

シルヴォルド:じゃあ俺は、そこに行けば他より早く名声が高まると信じて行く途中。

GM:それはアリやな。

シルヴォルド:道行く人々を殴り倒しながら…。

マリウス:悪名しか高まらんやん!(笑)

GM:ほんまや。(笑)



2:魚釣りとコボルト2匹


GM:じゃあ今は、気候も天気も良く、鳥の囀りが聞こえるような野原です。

マリウス:ピーチク、パーチク。「とりあえず、休憩しようか」

シルヴォルド:「そうだな、走り通しだしな」

GM:じゃあ手近な川の側で休憩することにしよう。

シルヴォルド:四足歩行で手も汚れたし、しっかり洗う。

GM:リルドラケンは四足歩行じゃねえー!!(笑)

マリウス:「この川…毒の香りがするな…」

シルヴォルド:ゴクッゴクッゴクツ…!

GM:の、飲んだー!?(笑)

マリウス:(シルヴォルドのシートを見て)…HP高!!

シルヴォルド:龍ですから。(笑)

マリウス:…知力まで負けてるし…。

シルヴォルド:それはダイス運の問題。(笑)

GM:その分、敏捷は遅いけどな。

マリウス:そ、それだけや……どういうこと?

シルヴォルド:(キッパリ)龍ですから。

GM:いや、単にダイス運の問題やろ。(笑)じゃ、川辺に来ました。何かする?

シルヴォルド:魚でも獲るかぁ、お腹減ったし。

マリウス:そうやな。

GM:じゃあ…道具がないんで…。

マリウス:金髪のサラサラの髪を何本か抜いて、枝にくくりつけて…。

GM:金髪なんや…餌は?

マリウス:その辺の岩。

GM:岩かよ!(笑)

シルヴォルド:川の水面に頭突き出してる岩を…全力で殴る!

GM:こっちはガチンコ漁法かよ!(笑)

シルヴォルド:「破ぁ!!」(岩を殴りつける)

マリウス:「魚が逃げたぁー!!」(笑)

シルヴォルド:「あれ?」(笑)

GM:じゃあ判定の練習として…シルヴォルドは「冒険者Lv」+「筋力ボーナス」で目標値12な。

シルヴォルド:2Dを足すねんな?(コロコロ)12で成功度は0。

GM:0なら、魚が一匹だけ浮いてきた。

シルヴォルド:よしよし、掬い上げよう。

GM:で、マリウスが竿作るんやな?「冒険者Lv」+「器用度ボーナス」で判定、目標値は同じく12。

マリウス:(コロコロ)14!

GM:成功度2やから、3匹獲れた。

マリウス:「はっはっはっ!これが文明の利器ですよ!」

シルヴォルド:「大きさは俺の方が上だがな」(笑)

マリウス:「何てこった…」(笑)

シルヴォルド:じゃ、焼きますか。ボォ〜!

マリウス:火吹いたー!?(笑)

GM:残念ながら、そういうのは技を取ってからやってくれ。(笑)

マリウス:あら?胃液やったんちゃう?(笑)

シルヴォルド:今なら吐ける!……〜〜〜…オロオロオロオロ〜…!(笑)

全員:(爆笑)

GM:それ、吐いてるだけやん!(笑)

マリウス:「これが、リルドラケンの食べ方なのか!?」(笑)

シルヴォルド:牛と一緒でな?これで消化を早くすんねん。(笑)

マリウス:むしろ胃、荒れてそうやけど?!(笑)

GM:じゃあ君らが魚を食べてると…匂いに釣られて何かが来るわけや。

シルヴォルド:俺のゲ●の匂いやろ?(笑)

マリウス:わざわざ貰いゲ●しに来た?!(笑)

GM:嫌すぎる!(笑)じゃあ【危険感知】してもらおうかな。これはスカウトかレンジャーならできる。無い人は平目。

シルヴォルド:レンジャーです、1Lvやけど。

GM:じゃあ「レンジャーLv」+「知力ボーナス」で、目標値は7にしよう。

マリウス:平目…(コロコロ)いけた!まぁ期待値か。(笑)

シルヴォルド:(コロコロ)9、成功やな。

GM:じゃあ、御期待に応えて…。

マリウス:ゴブゴブ。

GM:コボルトが現れた!

マリウス:あれぇ〜?(笑)

シルヴォルド:さて…狩るか!

GM:蛮族の何か分かるかの判定があるから、正確にはまだコボルトとは分からない。犬っぽいモンスターですね。何か分かりたいなら、政事判定がある。無いなら平目。

マリウス:(コロコロ)10!

シルヴォルド:(コロコロ)7か。

GM:じゃあどっちも名前だけやな、コボルトやとは分かっていいわ。

マリウス&シルヴォルド:見たら分かるわ!(笑)

GM:ただし、弱点や能力は分からない。コボルトが2匹、お腹を空かせた目でこちらを見ている。ジィ〜…。

シルヴォルド:丁度、動物性タンパク質が欲しいと思っていたところだ…。飢えた目で見返す。

マリウス:魚だけじゃ足りなかったところだ。

GM:…でも、こいつら臆病やねんな……気づかれたら逃げていくわ。

マリウス&シルヴォルド:えぇぇぇ〜?!!

シルヴォルド:「ちょ、ちょっ待てよ!!」(笑)

コボルト’s(GM):「キャー!!!」

マリウス:後ろからスピアで…!

シルヴォルド:後ろから掴みかかって…!

GM:こいつらの移動速度は12やな。全力移動したら36になる。

シルヴォルド:移動速度11で全力で33か…!

マリウス:え〜っと?通常で18の……全力で48?

GM:コボルト2匹は全力で逃げ出した!

シルヴォルド:「マリウス!前に回りこめ!俺が後ろから追撃する!」

GM:そ、そこまでする?!(汗)ちなみにコイツらは蛮族の中でも奴隷のように扱われるから、それを嫌って人間の世界に逃げてきたりもする。で、結構器用やから、料理とかできたり…。

シルヴォルド:そうなのか…。

マリウス:無条件に悪じゃないん?

GM:うん。

マリウス&シルヴォルド:な〜んだ。

GM:なんだ、って。(笑)蛮族っていっても、ただ生まれが暗黒神側だったとかだけでそう呼ばれるから。だから中には「いやぁ、俺暗黒神についてたけど、別に俺そんな悪いこと好きちゃうしなぁ」ってのもいる。

マリウス:「シルヴォルド、止めておこう。無駄な殺生は趣味じゃない」

シルヴォルド:「そうだな、同感だ。おぃ、ちょっと待て」

コボルト’s(GM):「キャー!!」

マリウス:喋れる?

GM:え〜っと…汎用蛮族語、妖魔語、交易共通語。

シルヴォルド:ま、共通語かな。

マリウス:「もしも〜し」

GM:あ、何か言う?

マリウス:まぁ、せっかく出てきたからな。(笑)

シルヴォルド:スルーも勿体無いやろ。(笑)「まぁ、危害は加えないから…」

マリウス:「あ、この魚食べぇや」

GM:ん、じゃあちょっと…お腹も空いてるし、警戒しながら寄ってくるわ。

マリウス:「何か良い稼ぎ場、ない?」

GM:稼ぎ場、といってもなぁ…こいつらも野良コボルトというか…。

シルヴォルド:じゃあ懐から写真を取り出して、「この男を見たことはないか?」

マリウス:写真あるんや!(笑)

シルヴォルド:無いか、じゃあ似顔絵。(笑)

コボルト(GM):「…残念ながら、見たことないコボ…」

シルヴォルド:「そうか……」似顔絵を懐に仕舞う。

コボルト(GM):「お、オイラ達、これから大きい街に行くところだコボ」

マリウス:「何をしに?」

コボルト(GM):「…し、職を探しに!オイラ達、もう腹が、腹が減ってこんな生活、続けていられないコボ!だから、大きな街に行けば何か職があると思って…!」

シルヴォルド:かなり切実やった。(笑)

マリウス:コボルト、そんな簡単に雇ってもらえるん?

GM:結構雇ってもらえたりする。

マリウス:へぇ〜…ウチらより凄いんちゃう?

シルヴォルド:定職という意味では、凄いな。俺らより雇用枠広いかもしれん。(笑)

GM:手先器用やから。(笑)言うなれば、冒険者のよく行く食堂の厨房で見かけたりする。

マリウス:なるほど…。「じゃ、とりあえず行くか」

シルヴォルド:「そうだな…っと」(腰を上げる)

マリウス:「一緒に行くか?」

GM:じゃあお魚もくれたし、

コボルト’s(GM):「ありがとうコボー!」

GM:って言って、荷物持ってくれるわ。

シルヴォルド:「あぁ、すまないな…」

マリウス:俺、馬にくくりつけてるからいいわ。

GM:そっか。コボルト達も粗末ながら服とかは着てるからな。

シルヴォルド:あ、俺の荷物、リュックの中に岩入れて背負ってるからな?

全員:(爆笑)

GM:な、何してんの?!(笑)

シルヴォルド:修行だ!俺にはまだ、修行が足りねぇ…!

GM:コボルトが持とうとしても持てなくて、ドッターン!てこけるわ。(笑)

シルヴォルド:「はははっ、情けねぇなぁ」ひょいっと担ぎ上げる。(笑)

マリウス:すっげぇ〜。(笑)



3:森の中のゴブリン


GM:じゃあコボルト2匹を連れてしばらく歩いて行きます。すると、やがて目の前にちょっとした林というか森が出てくる。どうする?直進する?迂回する?

マリウス:今は何時くらいなん?

GM:ん〜、昼1、2時くらいに魚食べたとして、3時くらいかな。日はまだしばらくは出てる。

マリウス:直進やな。

シルヴォルド:だな、出来れば野宿は避けたい。

GM:うん、今日中に街に着きたいなら直進やな。迂回やと、着いても遅い時間になる。

シルヴォルド:ん、直進で。

GM:はい。じゃあ森の中を直進します。ガサガサガサガサ…。

マリウス:まぁ野宿するにしても森の中の方がいいしな。

シルヴォルド:そだな、見つかりにくいしな。

GM:じゃあ道に迷わなかったか、レンジャーに判定してもらおか。目標値は…そんなに大きな森じゃないから8でいいや。無い人は平目。

シルヴォルド:俺か(コロコロ)11。

マリウス:一応(コロコロ)お、9や。

GM:あぁ、じゃあ二人とも分かるわ。

シルヴォルド:方位磁石持ってたんやろ?(笑)

GM:あっても狂わされんねん!(笑)

シルヴォルド:いきなり樹海か…。(笑)

GM:じゃあ正確に方角も分かってしばらく進んで行くと…コボルト達が何か言ってるわ。

コボルト(GM):「この辺には、オイラ達をイジメるゴブリンがいたコボ…」

GM:ってプルプル震えてるわ。

シルヴォルド:「そうか……よし」(ニヤリ)

マリウス:ゴブリンは、悪なん?

GM:まず知ってるかどうか、判定してみて。

マリウス:まぁゴブリンくらい知ってるやろ〜(コロコロ)…2。(爆笑)

GM:大失敗?!(笑)じゃあ経験値50点貰えるわ。

マリウス:え、そうなん?!

GM:うん、大失敗したら経験点50点貰えんねん。ただし、「ごぶりん?何それ?美味しいの?」レベル。(笑)

シルヴォルド:(コロコロ)俺は8だな。

GM:じゃあ名前は知ってる。

シルヴォルド:「あぁ、名前は聞いたことがあるなぁ」

GM:人間より小さな体躯に短い手足、大きな目と鼻。自分達が優勢だと見ればやってきて、劣勢と見ればすぐに命乞いをするような臆病な小物ですが、反省も学習もせずにすぐ裏切りを働きます。

シルヴォルド:(ずっと口パクしていた)「…っていう奴なんだ」(笑)

マリウス:「それは悪ですね!」

シルヴォルド:「そうなんだ」

GM:頭は良くありませんが悪知恵は働き、しばしば人里に下りてきては盗みや強奪を行います。

シルヴォルド:(口パク続行)「…行うんだよ」

マリウス:「討伐しましょう!」

GM:ただ逃げ足は速く、仲間を思うような連帯感や責任感は全く持っておりません。

シルヴォルド:(まだ口パク)「…っていう奴らだ。まぁ、見かけたら悪・即・斬でいい」

GM:うん、OKな種族です。

マリウス:「貴方、見かけによらず賢いんですねぇ」

シルヴォルド:「ん〜、一応俺、30年生きてるからねぇ」(笑)

GM:知名度5やから、一般人でも知ってるけどな。(笑)

マリウス:俺が知らなさすぎなんか!(笑)…田舎もんやからなぁ。

GM:田舎もんっていうか、箱入り息子やったんやろな。(笑)

マリウス:あ、そっちやな。(笑)

GM:まぁソイツらがいるらしく、コボルト達がビクビクプルプルしてる。

シルヴォルド:「…男なら、ドン!と構えておけ」

GM:片方はメスやけどな。

シルヴォルド:あ、そうなんや。(笑)

マリウス:…コボルトのメスって、珍しいな。

シルヴォルド:確かに。オスのイメージしかない。

GM:今いるのはオスとメスです。名前決めたってもいいな…。

マリウス:コボとルト!

GM:コボて…コボちゃんやん。(笑)

マリウス:後頭部刈り上げになってる。(笑)

GM:まぁルトはいいけど…じゃあメスがココ、オスがルトでいっか。(笑)こいつら、幼馴染やねん。

シルヴォルド:OK〜、じゃあ森をズンズン行くか。

マリウス:あ、馬に乗ってていい?

GM:あぁ、いいよ。森っていってもそんなに木が密集してるわけじゃないから。軽い林みたいな森やから。

マリウス:…自分、大きさ何mなん?

シルヴォルド:メートル単位?!(笑)じゃあ…2mくらい。

マリウス:じゃあ馬に乗って目線が一緒くらいやな。じゃあ馬に乗ってパッカパッカと行こう。…さぁ、そうこうしてる内に日も暮れてきたなぁ。

GM:いや、まだまだ大丈夫やで。迂回コースじゃないし。(笑)

マリウス:あれ?GMの癖が…。(笑)

シルヴォルド:まぁ木々で日光が遮られて薄暗い感じではあると思うけどな。

GM:そうやな。じゃあそのまましばらく行くと…「レンジャーLv」+「知力ボーナス」で判定してもらおか。目標値は8。

シルヴォルド:(コロコロ)ん、10やな。

GM:成功やな、じゃあ明らさまな落とし穴が仕掛けてあったわ。

シルヴォルド:「おっと、そこ、危ないから気をつけた方がいいぞ?」

マリウス:「おぉ?」…ちょっとスピアでツンツン突いてみる。

GM:じゃあズボォッ!って穴が開いた。

マリウス:「こ、これは…孔明の罠?!」(笑)

GM:まぁ深さは1mくらいやねんけどな。

シルヴォルド:浅!!孔明の罠、ショボい!(笑)簡単に這い上がれるやん。

マリウス:(指で穴底を撫で)「だが…見よ、この毒を!」

シルヴォルド:「ペロッ…この味、このアーモンド臭…!」

GM:青酸カリか!!(笑)

マリウス:「底に仕掛けられた槍も全部テカテカに光ってるぞ…」

シルヴォルド:「気づかなければ危なかったな…迂回しよう」

GM:そこまで言ってないのに。(笑)

マリウス:「ほらコボルト達、お前達も気をつけろよ?」

シルヴォルド:「俺達から離れすぎるなよ?」

マリウス:…良い人やな、俺ら。(笑)

シルヴォルド:だな、珍しく良い人プレイ。(笑)

GM:ほんまやで。(笑)じゃあ罠にかからなかったのを見て、ゴブリンが現れるわ。

シルヴォルド:おぉ!ようやくお出ましか!

GM:ほんまは罠にかかったところを遠くから矢撃つつもりやってんけどな。

マリウス:何匹?

GM:3匹、このくらいならいけるやろ。

シルヴォルド:「奴らがゴブリンだ!確か書物で読んだ!」

マリウス:「な、何と醜い…」

コボルト’s(GM):「あ、アイツらがいつもオイラ達をイジメるゴブリンだコボ!」

シルヴォルド:「ここは任せて、下がっていろ!」

マリウス:この世界では何か宗教とかある?

GM:一応あるよ。始祖神がライホス、騎士の神ザイアとか…。

マリウス:「騎士神ザイアの名にかけて、ソナタ達を成敗してくれよう!」

GM:あぁ、それっぽいな。

マリウス:…すっかり騎士やで…キッシッシッ…。(笑)

シルヴォルド:何だ今の笑い方。(笑)

GM:古代神の下に色々いんねんけど…まず始祖神ライホス、世界で最初に生まれたとする神。その下、ちょっと格が落ちてメジャーゴッドに騎士神ザイアがいる。始祖神ライホスに仕えることを志願し、ライホスによって導かれて神格化を得たとされる神。神々の戦いではライホスを守るために一番の働きをしたと伝えられています。秩序を重んじ、調和を愛し、主や弱者を守ることを凝議としています。正々堂々と戦うことを旨を主とし、卑怯な振る舞いを嫌います。

マリウス:まさに私…!

シルヴォルド:……え??(笑)

GM:基本は専守防衛ですが、明らかな脅威は積極的に排除します。その性格から騎士関係に信者が多く、信頼されていますが…その一方では頭が固く、融通の効かない信者も多いため、煙たがられることもあるようです。

マリウス:なるほどね…じゃ、いこか。

シルヴォルド:やな、戦闘しよう。

GM:やな、いこか。

ゴブリン(GM):「有り金置いていけゴブー!!」

マリウス:ふっ…20Gしかないのに。

全員:(爆笑)

ゴブリン(GM):「襲う相手間違えたぁー!!(笑)…じゃあ、その馬を置いていけゴブー!」

マリウス:「これは赤兎馬!渡すわけにはいかない!」

シルヴォルド:レンタルやん…しかも、名前トヨペットちゃうかった?(笑)

マリウス:あ、そうやん。(笑)


≪戦闘:ゴブリン×3≫

GM:じゃあゴブリン達が襲い掛かってきた!

シルヴォルド:(手を打ち鳴らし)「さぁ!手合わせ願おうか!!」

マリウス:イニシアティブはどうやって決めるん?

GM:コボルト達は頭抱えて尻尾フルフルして隠れてるから役に立たんから。

シルヴォルド:「お前達は下がっているんだ」

マリウス:「むしろ…邪魔や」

コボルト’s(GM):「お、お願いするコボー!」


<1ターン目>

シルヴォルド:で、イニシアティブはどれ?

GM:スカウトじゃないから……2Dの平目ですね。んで、一番高い人になる。

マリウス:(コロコロ)あ、9やった。

シルヴォルド:(コロコロ)お、俺も9だった。

GM:二人とも9?ゴブリンの先制値は…11!

PC2人:いぃぃぃ?!(汗)

GM:動きは早いんですよ〜?

マリウス:さぁ、かかってこいやぁ!

GM:まぁこっちの武器はショボイんやけどな…棍棒が2匹と、弓が1匹。弓っていっても手作りのオンボロのやつ。ABCがいて、AとBが棍棒、Cが弓な。

マリウス:Cとは何mくらい離れてる?

GM:ん〜、5mくらいかな?

マリウス:え、えらい近い所で弓撃つなぁ!(笑)

GM:頭悪いもん!(笑)

マリウス:し、所詮ゴブリンか…。(笑)

GM:じゃ、まずはAとBが「ゴブゴブー!」って殴りかかってくるわ。1匹がそれぞれにいくな。まずAがシルヴォルドに(コロコロ)達成値11で殴る。

シルヴォルド:(コロコロ)あ、当たったわ。

GM:ちなみにサーの方には(コロコロ)達成値7。(笑)

シルヴォルド:何で?!(笑)

GM:ダイスのせい。(笑)

マリウス:(コロコロ)避けた。

GM:サーには避けられた。じゃあシルヴォルドにダメージが…。

シルヴォルド:腹筋で返してくれるわ!

GM:ダメージは8点。

シルヴォルド:(お腹を抱えて)いたたたた…。

マリウス:ダメだ、こりゃ。(笑)

シルヴォルド:3点通って、残りHP23点。

GM:か、勝てる気がしない…。(汗)じゃあ後ろのCが、これはランダムで(いっコロ)サーの方にいったわ。(コロコロ)達成値は12。

マリウス:結構高いな…馬乗ってて回避ボーナスとかはない?

GM:いや、ない。あ、むしろ馬に当たる可能性があるなぁ(いっコロ)偶数やからサーでいいや。

マリウス:(コロコロ)当たってる。

GM:ん、じゃあダメージが…低!6点。

マリウス:1点通った…。

GM:ちょっぴり刺さった。(笑)こっちの行動は終了、そっちの行動は好きにしてくれていい。

マリウス:先にやってや。

シルヴォルド:了解、先に殴ろう。対象はAやな、【追加攻撃】で2回攻撃。(コロコロ)一回目が達成値12、二回目が10。

GM:ゴブリンを舐めるなぁー!(コロコロ)一回目は当たったけど、二回目は避けたでぇ〜。

シルヴォルド:一発か…ダメージが10点やな。

GM:「ごふぅっ!」って入ったわ。

マリウス:死んだ?

GM:いやいやいや、まだ生きてますよ〜。

シルヴォルド:まぁ一発目は所詮、フェイントさ。

マリウス:じゃあ補助動作で【攻撃支援】します。

GM:馬アタックやな。

シルヴォルド:借り物やのに…。(笑)

マリウス:目の前にいるのが…Bやな。(コロコロ)達成値は7やな。

GM:(コロコロ)ダイス目が死んでる…当たったわ!

マリウス:ダメージが2Dか…6点。でもって俺がスピアでグッサー!(コロコロ)達成値11!

GM:(コロコロ)あぁ〜、当たった。

マリウス:これでBを落とす!ダメージが…8点か…低いなぁ!

シルヴォルド:このゲームで3桁4桁は無理やなぁ。(笑)

GM:そらな!(笑)まぁあと、アンタらがLv2ってのもあるけど。(笑)

シルヴォルド:で、こっちは終わりかな。

GM:そうやな、Bもまだ生きてるから。

マリウス:落としきれんかったか…。


<2ターン目>

GM:「よくもやったなぁー!」って言いながら、またAとBが殴りかかってくるわ。(コロコロ)シルヴォルドに達成値9、サーに7!

シルヴォルド:(コロコロ)ダイス目だけで避けたな。

マリウス:(コロコロ)ダイス目3て…修正足してピッタシ避けた。

GM:両方避けられたか…。

シルヴォルド:「ふん…見え見えだ!」

GM:で、Cの弓が(いっコロ)サーに。馬に当たるかどうか(いっコロ)サー自身やな。(コロコロ)達成値は12やって。

マリウス:(コロコロ)回避7て…当たったわ。

GM:じゃあダメージが…7点。

マリウス:2点通った…。

GM:後ろからピュンピュン弓飛ばしてくる。これでこっちは終わり。

シルヴォルド:早いところ前を片付けるか…。Aに2回攻撃、まずは左のジャブ!(コロコロ)達成値は15!二回目のストレート!(コロコロ)6ゾロ!

GM:(コロコロ)15とか無理!6ゾロは絶対命中やから、当たってる!

シルヴォルド:じゃ、一発目が8点、二発目が9点!

GM:吹っ飛んだ!

シルヴォルド:「噴っ…!破ぁ!!」

GM:グッチャァ〜!

シルヴォルド:「ふしゅぅぅぅぅ〜…」(息吹)

GM:Aは口とか鼻とかから血流して死んだ。

シルヴォルド:内臓破壊やったった。(笑)「さぁ、次は君の出番だ、マリウス…」

マリウス:「おぉよ!」Bにまずは馬の攻撃(コロコロ)達成値8。

GM:8〜?(コロコロ)避けた!

マリウス:あ、避けられた…。じゃあ刺す(コロコロ)達成値は14!

GM:避けれる気がしない…(コロコロ)当たった。

マリウス:しかしダメージがなぁ…11点。

GM:おぉ、それでBがズンバラリンされた。

マリウス:おっしゃ。

シルヴォルド:「さぁ、残りはお前だけだ…」

GM:何ということだ…ゴブリンが残り1匹だけになってしまった…。


*    *    *

シルヴォルド:「さぁ、まずは撃ってこいよ…」

GM:いや、ゴブリン逃亡する。

ゴブリン(GM):「ひぃあぁぁ〜!こ〜ろ〜さ〜れ〜るぅ〜!!」

マリウス:「卑怯者め!待てぇ!」って馬で追いかける!

GM:まぁこいつら卑怯者やから。

マリウス:移動速度48やねんけど。

GM:こっちは11…。

シルヴォルド:俺は33だな。

GM:追いかける?じゃあ追いつかれた。

ゴブリン(GM):「命ばかりはお助けゴブぅ〜!!」

マリウス:…何語で言ってる?

GM:汎用蛮族語。(笑)

PC2人:分かんねぇよ!(笑)

GM:コボが追いついてきて、通訳してくれるわ。(笑)

コボルト(GM):「“命ばかりはお助け”って言ってるコボ〜」

マリウス:「いやぁ…しかし悪は許せんし…」

シルヴォルド:「…もう、悪いことはしないか?」

ゴブリン(GM):「もう悪いことは二度としないゴブ〜!……多分」

シルヴォルド:「…多分て…」(笑)

GM:だって、ゴブリンやで?(笑)

マリウス:この世界では、ゴブリンってどうなん?悪・即・斬?

GM:悪・即・斬やで。

マリウス:共存の可能性は?

GM:さっきも言ったけど、ない。命乞いしてもすぐに反省を忘れてまたやる。(笑)

マリウス:あ、ダメだこりゃ。(笑)

シルヴォルド:じゃ、土下座して頭下げたところを、後頭部掴んで地面に叩きつけるわ。グシャッ!「到底信じられんな…」

GM:プチッ!と逝ったことでいいよ。(笑)


≪戦闘終了≫

GM:はい、じゃあゴブ3匹は始末されてしまいました。

コボルト(GM):「人間さんも、リルドラケンさんも、凄いコボー!」

GM:ってコボルト達が驚いてる。あ、戦利品がある。それぞれ2Dしてみて。

シルヴォルド:(コロコロ)8。

マリウス:(コロコロ)10。

GM:8は『粗末な武器(30G)』、10は『意匠を凝らした武器(150G)』が手に入る。

シルヴォルド:何この扱いの差!ダイス目2しか違わんのに金額3倍?!(笑)

GM:まぁ、その辺は運ですよ。(笑)

マリウス:え、これは武器なん?

シルヴォルド:確か棍棒って言ってたよな…意匠を凝らした棍棒。(笑)

GM:凄い達筆で“風林火山”って書いてあんねん。(笑)

シルヴォルド:俺の方は誤字脱字があったんやろな。(笑)

GM:そっちは“洞爺湖”って書いてある。(笑)

シルヴォルド:銀さん?!(笑)

GM:まぁどっちにしても人間とかが使うようなものじゃないから、あくまで売るためのものな。んで、それらを手に入れましたと。

シルヴォルド:はいよ、じゃあ早いところ森を抜けよう。日が暮れちまうよ。

GM:「分かったコボー」言うてコボルト達もついて行くわ。



4:ヴァーリントの街


GM:しばらく歩いていくと…やがて森を抜けました。森を抜けてしばらく歩いて行ったら、やがて街の城壁が見えてきますね。どうやら無事に目的地に着いたようです。

シルヴォルド:あぁ、でっかい街だ…ここなら…。

GM:で、城壁に門があって、そこに門番とかがいるけど?

シルヴォルド:(軽く)「あ、お邪魔しまっす」

GM:一応名前とか、簡単な素性は聞かれるで。

マリウス:まぁそのくらいは答えるさ。(笑)

門番(GM):「…で、このコボルト達は?」

マリウス:もう、ここでお別れやろ…。

シルヴォルド:だな…。

GM:え、コイツら妖魔やで?

マリウス:入ったらアカンの?

GM:いや、アカンことはないけど…。

門番(GM):「お前達の…物か?」

シルヴォルド:「いや、旅の途中で知り合った我々の友人だ」

門番(GM):「ふむ…ということは、何かあった時はお前達が責任を取ってくれるんだな?」

マリウス:「え?友人…?」

GM:いや、もう言うたからな?惚けても遅いで。(笑)

シルヴォルド:コボルト達は自分達で素性説明できんの?

GM:えっと、後ろでフルフルしてるだけ。(笑)

マリウス:……ま、ええんちゃう?

シルヴォルド:…ま、いっか。一応自分達でも何か言って…。

GM:あぁ、言うよ。

コボルト’s(GM):「こ、コボ達は一生懸命働くコボ!!」

GM:とか、色々。

シルヴォルド:「まぁ、本人…人?本犬?…まぁ彼らもああ言ってることだし…」

マリウス:「ま、頑張りんしゃい」

コボルト’s(GM):「分かったコボ!」

GM:ってことで、街の中に入れてもらえたわ。

コボルト’s(GM):「でも…どこに行けばいいんだろ…」

シルヴォルド:「求人案内所にでも行けばいいんじゃないか?」

GM:そうなると冒険者の店とかになっていくで?

シルヴォルド:あ、そうなる?ん〜、街の飲食店を回っていけば、どっかには『コック急募!時給、応相談』みたいな張り紙ありそうやけど。

GM:いやぁ、いきなり行ってコボを雇ってくれって言われても、さっきまで外にいたからバッチいし…。

マリウス:(料理を食べて)「…んん?この料理、毛が入ってやがるぞ!!」

シルヴォルド:イチャモンつけだした!(笑)妖獣・妖魔系列の店を回ればいい。

GM:ま、ぶっちゃけ冒険者の店なんですけどね、そういうの。

マリウス:じゃあウチらもそこで宿を取ろう。

シルヴォルド:あぁ、そうしようか。

GM:じゃ、一緒に連れて行くということで。

シルヴォルド:そうするか。

マリウス:(扉を潜って)「ちわーっす!」

シルヴォルド:「一晩、宿をお借りしたいのだが」

マリウス:“騎士の名誉亭”に入ります。

GM:まぁ、それでいいよ。(笑)…コボ雇ってくれるか微妙な名前やけど。(笑)

シルヴォルド:俺も微妙に入りにくいな。(笑)

マリウス:まぁ名前だけさ。中に入ったら出てくるのは髭モジャのおっちゃんとか。

宿の主人(シル):(ノソッと出てくる)「へぃ、らっしゃい〜…お客さん、何名様ですかねぇ?」

GM:人間一人にリルドラケン1人に、コボ2匹。(笑)

宿の主人(シル):「また…変わった組み合わせのお客さん達だねぇ」

マリウス:「旅は道連れってやつや」

宿の主人(GM):「初顔だねぇ。お前さん達、どこから来たんだい?」

マリウス:…どっから来たんやろ?

シルヴォルド:さぁ〜…?

GM:適当に決めといて。(笑)

マリウス:じゃあ田舎の方から。

シルヴォルド:気の向くまま、風の吹くまま…。

GM:まぁ、いっか。(笑)じゃあ…あ、サーはあれや、馬届けてきぃや。

マリウス:あ、そうやん。「じゃあ、ちょっと行ってくるわ!」

シルヴォルド:「おぅ、俺達はここにいるから」

マリウス:じゃあ行ってきた。

GM:ん、報酬で100G出たことにしよう。

マリウス:やった…しかし、あれだけ頑張って100Gか…。

シルヴォルド:あ、俺はその間にさっき拾ったゴブの30G売りに行こう。

GM:あぁ、そうやったな。30Gと150G合わせて180Gを二人で割っといて。

マリウス:はいはい。

GM:んで、シルヴォルドはサーが出ていった後、宿の主人に、

宿の主人(GM):「おや?こっちのコボルト達は何々だい?」

GM:聞かれるわ。

シルヴォルド:「旅の道中で知り合った者達です」

宿の主人(GM):「へぇ〜…。お前達は、どうしたいんだ?」

GM:ってコボ達に聞くわ。そしたらコボ達が、

ココ&ルト(GM):「こ、コボ達は…仕事を探してきたコボ!何か仕事をくれコボ!」

シルヴォルド:「…親父さん、こいつらのやる気は俺が保証する。ここで、雇ってやってくんねぇか?」

宿の店員(マリ):「てんちょー!今ウチの在庫の肉、切れてますー!」

シルヴォルド:食用?!(笑)「…ウチの故郷に、狗肉という言葉がある…」(笑)

ルト(GM):「こ、コボの肉は不味いコボ?!」(汗)

シルヴォルド:「お前達、そういえば赤狗だなぁ?」

マリウス:柴やったんや。(笑)

GM:残念ながら、白と黒です。(汗)

シルヴォルド:あら。(笑)「まぁ、手先は器用らしいんで、便利だとは思いますよ?」

宿の主人(GM):「ふむぅ…お前達、料理は得意か?」

GM:まぁ得意ということにしとこう。

シルヴォルド:ココが料理で、ルトが大工とか庭師でいいんちゃう?

GM:あぁ、それでいいな。

宿の主人(GM):「よしお前達、雇ってやろう!だが、ちょっとお前達は汚れているなぁ…そのままじゃ店に出せないから……そこの兄ちゃん!」

シルヴォルド:「…あ、俺か?」

宿の主人(GM):「あぁ、大した額は出せないが、コイツらを裏の井戸で洗ってやってくれないか」

シルヴォルド:「お、俺が何で犬のシャンプーを……そして待ってくれ…これでもココはメスなんだ…」(笑)

マリウス:しかもコイツら、知能あんねんから自分で行ってこいよ。(笑)

シルヴォルド:確かに。(笑)まぁいいや、じゃあ石鹸とかを借りて裏の井戸まで行こう。ワシャワシャワシャワシャ…ついでに俺も自分をゴシゴシゴシゴシ…

GM:あぁ、ついでに自分も洗ってくれていいよ。(笑)

マリウス:うわぁ…外で裸になってはる…。

シルヴォルド:傍目に見たら龍が犬を襲ってるようにしか見えない。(笑)

GM:ほんまや。(笑)じゃあルトとココは洗ったらフワフワの毛並みの犬になったわ。

マリウス:…そこで帰ってこよ。「あれ?何やってるんですか?」

シルヴォルド:「おぉ、一緒に浴びないか!?」バッシャー!(水をかけた)

マリウス:「あぁ?!」(笑)

GM:さすがに人間は色々マズイかも。(笑)

マリウス:上半身だけ裸になって、拭いておこ。

シルヴォルド:「よし、拭いてやろう」ゴシゴシゴシゴシ!

マリウス:「いたたたたたたー!!」(汗)

GM:フワフワになったルトとココが背中拭いてくれるわ。んで、中に入ったら主人が、

宿の主人(GM):「おぉ、綺麗になったじゃないか。これならウチの店でも十分にやっていけそうだな!」

マリウス:…ちなみにコボルトって裸なん?

GM:いや、粗末なものやけど服着てるよ。

シルヴォルド:そうなんや。じゃあ、俺らもこのまま宿を取って休もう。

マリウス:そうやな、一泊いくら?

GM:あ、コボルトを洗ってくれたから、持ってたお金ちょっとくれるわ。100G貰えるわ。

シルヴォルド:犬2匹洗ったら100G貰えた!(笑)

マリウス:お、俺の仕事って一体…。これで馬無くなったし…。(汗)

シルヴォルド:もっといい仕事を探した方がいいかもしれんな。(笑)ま、俺は金は別にいいねん。腕を上げたいだけやから。だから危険な仕事取ってきたらいくらでも手伝うよ。

マリウス:そうや!必要なんは名誉や!金よりも名誉や!

GM:まぁ今回はコボルト連れてきただけやから、名誉は手に入らんけどな。

マリウス:いつかは称号とかを…。

シルヴォルド:まぁコボルト洗っただけやからなぁ。

GM:アニマルテイマーじゃなくて、コボルトトリマー

全員:(爆笑)

GM:名誉点が溜まって冒険者の店からエンブレムとか貰えると、身元証明にもなるんやけどな。

シルヴォルド:あぁ、そうなるんや。

マリウス:じゃあ“騎士の名誉亭”の姉妹店の“騎士の誓い亭”に…。

GM:どこ行くんや!この宿は冒険者の店やから、ここで泊まれるし仕事も貰えんで?!

マリウス:あ、ここで貰えるんや!?

GM:そうやで!宿屋兼冒険者の斡旋所やねん。おやっさんとおばちゃんでやってる店。

シルヴォルド:そうやったんや。じゃあここをしばらく拠点にするか。

マリウス:そやな。じゃあ赤ワインを呑みながら…。

シルヴォルド:俺は…ドラゴンウィスキーを。

GM:晩御飯はコボ達が作ってくれるわ、料理人としての腕を見るのも兼ねて。

マリウス:「何か、いい仕事ありまへんか?」

主人(GM):「いい仕事、ねぇ〜?」

マリウス:(料理を食べて)「…これ、毛が入ってるぞ!!」

シルヴォルド:あくまでイチャモン?!(笑)

主人(GM):「それはワシの髭じゃ!」

シルヴォルド:入れるなよ!(笑)「こんな骨ばっかりで食えるか!…あ、食えるか」

GM:龍ですからね。(笑)

シルヴォルド:骨付きカルビを骨ごと食おう。まるでセンベイのように、バキバキ…

マリウス:うわぁ〜。(笑)

GM:まぁ、そうやってココの作った料理を食べました、と。

主人(GM):「ま、今日はここでゆっくりして行きな。今日一晩くらいはタダにしてやるよ、良いコボ達を連れて来てくれたからな!」

GM:宿代と食事代タダで一晩泊めてくれたわ。

シルヴォルド:それは有難いな。

マリウス:それよりも仕事を…。

GM:それは明日以降や。今日はもう遅いから、今仕事を言っても依頼人とかに会えんしな。

シルヴォルド:それもそうだな。

マリウス:じゃあ…おやすみ。

シルヴォルド:あぁ、おやすみ。…部屋は別?

マリウス:え、一緒なん?!(笑)

GM:別にどっちでもいいで?

マリウス:デカいから狭くなりそうやなぁ。(笑)

シルヴォルド:あ、そうだな。俺はベッド2つをくっつけて一つにして寝るから。(笑)別部屋で。

GM:はいはい。(笑)じゃあ一晩寝て、朝になって起きて、今回はこんなもんで終わり。

PC2人:……え、終わり?!

GM:当たり前やん、第0話やし!この街に来るまでのシナリオや。

シルヴォルド:あぁ、んで次の第1話から全員合流って形か。

マリウス:とりあえずウチら二人が出会ったってことやな。

GM:そういうことです。今回の経験点は500点ずつにしよか。

マリウス:ファンブルで+50点やな。

シルヴォルド:ファンブルいいなぁ…。久々に王道のプレイをした気がする。

マリウス:まともや!

GM:ファンタジーやからな!現代ものやと、何故かメチャクチャするのにな!(笑)

シルヴォルド:ほんまにな、何でやろな。(笑)

マリウス:これでライダーLvが2になった!

シルヴォルド:俺はまだ溜めておこう、次貰ってグラップラーをLv3にしたいしな。

GM:それもありやな。

シルヴォルド:だな、じゃあこんなもんで第0話終わり!






〜第0話・終〜




〜GMの独り言〜


記念すべきGAMSのソードワールドリプレイ!…の開始前のお話。
キャラクターを作ったら即遊んでみたくなるのが人の心理というもの。
この時は他のメンバーが、まだその場にいなかったのだけど、とりあえず冒険の舞台は決めていたので、「スポット当たる街にたどり着くまででいいかー」程度の考えで5分ほどで作成。
ソードワールド初めての人ばかりなので「世界観を知ってもらう」「判定のやりかたとかを知ってもらう」「とりあえず第零話なので殺さない(笑)」というコンセプトで考えてみた。
回復技能なしの初心者2人で倒せそうで、なおかつ世界観的に地理的にいてもおかしくなさそうな敵… うん、やっぱりあれだなということでボス決定。
とりあえずソードワールドするならまず間違いなく出てくる(2.0はどうかわからないけど)お馴染みの「ゴブ☆リン」に登場してもらうことにした。
あとは適当にプレイヤーの行動に応じてイベントでも起こせばいいやーとシナリオ開始。

旅の道連れもできたし、マスコット?っぽいコボルトも出せたしまずまずかな?
だれも死ななかったしね!


シナリオの小ネタ
・意匠をこらした棍棒=風林火山と彫ってある
以前のソードワールドリプレイ「へっぽこーず」シリーズのファリスの猛女イリーナの愛用の棍棒。ちなみに必要筋力は人間の限界以上。電信柱とかも言われてた。
・粗末な武器=洞爺湖
マンガ「銀魂」の主人公が持ってる木刀は洞爺湖と彫られてる。ちなみに通販の品らしい。